当院について
Features
夜中にトイレで何度も起きてしまう ~夜間頻尿~
夜中にトイレで何度も起きてしまう ~夜間頻尿~|大阪市平野区で内科、泌尿器科をお探しなら「喜連瓜破」駅徒歩1分の内科・泌尿器科もりもとクリニックへ
Nocturia
夜間頻尿
夜間頻尿とは、夜に就寝してから朝起きるまでの間に排尿のために1回以上起きなければならないことをいいます。通常、夜間に1回のトイレは、正常範囲と考えられていますが、夜間に2回以上トイレに行く習慣は睡眠の質を低下させ、日中の活動や生活の質(QOL)に影響を及ぼす可能性があるため、適切な診断と治療が重要です。夜間頻尿の原因は多岐にわたり、前立腺肥大、膀胱機能の変化、ホルモンバランス、生活習慣など、さまざまな要因が関係しています。[1]
このページでは、夜間頻尿の基礎知識から診断、そして治療まで、患者様やご家族の方に役立つ情報を分かりやすく解説していきます。
「夜中にトイレで何度も目が覚める」、「夜間の頻尿でぐっすり眠れない」など、気になる症状がございましたら、大阪市平野区喜連瓜破の内科・泌尿器科もりもとクリニックへご相談ください。
[1] 夜間頻尿診療ガイドライン[第2版]
このような症状はございませんか?
Problem
夜に就寝してから朝起きるまでの間に排尿のために1回以上起きなければならず、困っている
Mechanism
夜間頻尿の原因
原因は大きく分けて以下の3つが考えられます。
① 多尿・夜間多尿:1日尿量が多い状態・夜間のみ尿量が多い状態
② 蓄尿障害:膀胱に尿を十分にためておくことができない状態
③ 睡眠障害:睡眠が浅く、少しの尿意でも目が覚めてしまう状態
①多尿・夜間多尿
多尿とは、水分の過剰摂取や糖尿病などの内科疾患でよくみられ、1日の尿量が体重1kgあたり40mlを超える場合に該当します。このため、1日の尿量が多くなり、夜間にも何度もトイレに起きることになります。
夜間多尿とは、夜間のみ尿量が多くなり、夜に就寝してから朝起きるまでの間の尿量が1日の尿量の33%を超える(若年者では20%)状態をいいます。寝る前の水分・アルコール・カフェインの過剰摂取などの生活習慣、抗利尿ホルモンのバランス異常、高血圧・心不全・睡眠時無呼吸症候群 (SAS)などの内科疾患が夜間多尿の原因とされています。また、代表的な降圧薬であるカルシウム拮抗薬も、夜間多尿の原因になるため、注意が必要です。
②蓄尿障害
膀胱に尿を十分にためておくことができなくなる原因として、過活動膀胱が挙げられます。この場合は、日中にも何度もトイレにいったり(頻尿)、トイレまで間に合わずもれてしまったり(切迫性尿失禁)、などの症状を伴うこともあります。男性の場合は、前立腺肥大症が畜尿障害の原因となることも多く、薬物治療を受けることで夜間頻尿が改善することも少なくありません。
③睡眠障害
過活動膀胱や前立腺肥大症などによる畜尿障害や夜間多尿のように、トイレにいきたくて目が覚めるのではなく、十分に眠れずに何度も目が覚めてしまい、ついでにトイレにいくことになります。この場合、ぐっすり眠れたときには、夜間にトイレで目が覚めることはありません。不眠症、うつ病や睡眠時無呼吸症候群(SAS)が代表的な原因疾患です。睡眠時無呼吸症候群(SAS)は「夜間多尿」と「睡眠障害」の両方の観点から、夜間頻尿の原因となりうる疾患であり、疑わしい場合には積極的に診断・治療を行うことが望まれます。
Diagnosis
夜間頻尿の診断
夜間頻尿の原因を調べるためには、1日の尿量、排尿時刻、回数を記録していただく排尿日誌が有用です。トイレに間に合わなさそうになったり(切迫感)、尿が漏れてしまったり(尿失禁)などの症状が無かったかについても記載していただきます。排尿日誌の評価を行い、夜に就寝してから朝起きるまでの間の尿量が1日の尿量の33%を超える(若年者では20%)状態であれば、夜間多尿と診断されます。夜間多尿ではない場合でも、1日の尿量が体重1kgあたり40mlを超える場合には、多尿と診断されます。
夜間頻尿や多尿ではない場合には、腹部超音波検査(エコー検査)を行い、膀胱内に残尿が無いか、前立腺肥大が無いかを調べて、原因を調べます。
Treatment
夜間頻尿の治療
多尿の場合は、飲水量の指導を行います。夜間多尿の場合は、飲水指導などの生活習慣の改善だけでなく、塩分制限も重要です。また、男性では夜間の尿の産生を抑えてくれる抗利尿ホルモン(デスモプレシン)の内服も有効です。過活動膀胱や前立腺肥大症などによる畜尿障害が原因の場合は、それぞれに対する治療を行います。睡眠障害が原因の場合は、睡眠薬の内服だけではなく、生活習慣の改善も併せて行います。睡眠時無呼吸症候群と診断された場合にはCPAP療法が有効です。
原因には生活習慣病をはじめとする内科疾患も多く、泌尿器科的なアプローチだけではなく、総合的に診断することが重要です。当院では、泌尿器科学会専門医と総合内科専門医が連携して診療にあたりますので、ご安心ください。